オレにとって大事なのは、長さじゃなくて深さ。
たしかに10年来の友人というのは気心の知れた仲間なのかもしれません。
ただ、それは付き合いの長さが作り上げた関係なのではなくて、長い付き合いがゆっくりとお互いの関係を深めていった結果なのだとオレは考えます。
なぜなら、たったの1時間ほどの邂逅でも10年来の友人と同じくらい強烈かつ鮮明にオレの心にその姿や雰囲気を刻み込み、大した知り合いでもないのに気心の知れる相手というのは確実に存在するからです。
心の壁を崩す鎚は時間だけではなく、相性や状況といったものによっても大きく変わることを知っているからです。
付き合いの長さだけを誇らしげに語る、連れ立って歩くスーツの集団の背を見て少し寂しい気持ちになりました。
あなたの隣りに座る人は、あなたの心のどこまで見てくれていますか?
オレは自分の心の底まで覗き込もうとしてくれていることを願ってやみません。
そして、時に吸い込まれそうだと形容される色素の薄いオレの目は、いつだって相手のコトを深く知ろうと願っています。
酒を酌み交わす、誰かと付き合うというのは相手を深く知ることだと、誰かが言っていた気がします。
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