既視感

彼に何かを重ねていた。
出会った時から感じていた感覚。
最後の夜が過ぎ去って、しばらく経った夕暮れ。
埃っぽい匂いのする雨の降り始め、誰に重ねていたのかを鮮明に思い出した。
4年の歳月の中で失ったものに似たものを探り当ててしまっていたことを知った。
ただ、オレは昔よりも臆病になっていて踏み込むことをしなかった。
少し離れた所から、彼の夢を一緒に見ていたいと望むようになっていた。
「オレたちの見れなかった所まで見て来い」
夢を追う彼の目を思い返し、そっと雨に独語した。
最後の夜の涙を忘れない。
夢を追う彼の涙も、夢を見ることがかなわなかった彼の涙も。
雨の匂いが気持ちいい。
今日はいい日だ。

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sakura

桜

春の色。
参道に咲く華。
雨が上がれば季節が移る。

up

瓶の群れ

旧いアメリカンロック。
深い琥珀色をした苦い炭酸水。
自分を取り戻すために必要な時間。

JPN cat day

麦酒

乾杯
嬌声
猫の日の為に

gradation

掛かる月

また明日。
夕飯の香り。
落下する夜。

overpass

歩道橋

深夜零時の散歩道
風は藍色
夜の音は白

carved seal

灯り

刻みたい。
記憶に、気持ちに、感情に。
少しでも、自分の痕を。

蒼月

月を探すのが好き
青空に架かる昼の白い月も
凍てついた夜空に蒼く灯る月も

新年イヴ

カフェカウンター

乾杯。
去年と今年と来年の間に。
シンプルに、気まぐれに、ええかっこしいで。

硝子色の朝

カラフェの日本酒

いただきます。
ごちそうさま。
食卓の温度。

rain,night,tomorrow

雨の路面

雨音。
夜の声。
明日、晴れるかなぁ。

candles

箱の中の蝋燭


「自分らしく、したいことをすればいい」
それは実に無責任なアドバイスで、 Details »

stand

川

好みの立ち位置というのが誰しもあると思うのです。
2番手でいるのが良かったり、真ん中が心地よかったり、浮いてるか沈んでるかが良かったり、 Details »

yellow magic

キイロ

Eagle,Shark,Panther.
カレーが好き。
ヒーローの色はキイロ。

maybe rain

信号機

本を開く。
言葉を紡ぐ。
雨の日の為に。

cherry

櫻色

感謝と哀悼と。
生と死の交錯する日。
列に並ぶのはもう少し先。