比べられるのが嫌い。
それがどんな事柄であれ、何かと並べられて気分が良くなるはずもない。
比較対象などないくらいの変わり者として育ったからなのかもしれない。
相手の心に住まうものと自分を比べられた時、敵意にも似た感情をぶつけたくなる。
好戦的な感情はオレの思うよりも狡猾で強大で、相手を必要以上に傷つけてしまうから滅多に感情を爆発させることはないのだけど。
最近はその感情をコントロールできるようになってきたと思う。
表面上は平然と過ごすこともできなくはない。
少しは大人になれたのかもね。
***
オレの積み上げたものはすべて砂でできていたようです。
何年かけてみたところで、その大きな塔と並ぶものにはなり得ないと思います。
オレが差し出した手は短くそして頼りないものだったのでしょう。
ことによると差し出すポーズを取っただけの偽善に過ぎなかったのかもしれません。
ある種の絶望と憤慨が心の底に澱として溜まっています。
非力で矮小な自分は結局のところ、何を変えられるわけでもないというのがよく分かりました。
「バカにするな」という言葉を口にすることすら、オレには許されないのだと思います。
あの雨の夜からずっとあった、わだかまりの正体が分かった気がします。
変わろうともしない相手に対して、オレだけが空回りしていたのがハッキリした気がします。
思う存分後悔に酔いしれてください。
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