ライムを落としたグラスをジンとキューブドアイスとソーダで満たす。
いつも通りのジンリッキー。
バースプーンを伝わせてグレナデンシロップを底に沈め、氷に乗せるようにメロンリキュールを静かに注ぐ。
華やかなデコレーションで飾り立てることもなく、グラスに塩や砂糖でファザークリスマスやトナカイといった絵を描くこともしない。
色使いだけでクリスマスを表現した、これ以上はないくらいにシンプルなカクテル。
手抜きとも取れそうなその仕事ぶりが、必ずしも手抜きでないことをオレたちは知っている。
イチバン好みのカクテルをベースに、気分を盛り上げようとしてくれる彼の優しさをよく知っている。
オレたちにとって最高のクリスマスカクテルは、あの日のあのバーカウンターであのバーテンダーが作ってくれたあのカクテルなんだと、この日を迎えて実感する。
クリスマスカードをいただいた方、メールをいただいた方ありがとうございます。
返信しきれていませんが、全てありがたく受け取りました。
RSS feed for comments on this post. / TrackBack URI