声を出すことを売り物に生きている人を知っています。
声を出さないことを売り物に生きている人を知っています。
歌う仕事も声で酔わせる仕事も体験したことはありませんけど、声を出さない仕事には関わったことがあります。
それがいかに不自由で、表現の幅を狭められることかよく知っています。
言葉に出せば一瞬で伝わるもの、言葉でしか伝わらないはずのもの、…そういったものを表情で示さなければならないってことは、想像以上に難しいです。
彼女・彼らは、仕事が跳ねたら一様によくしゃべります。
抑圧のせいなのかどうかは分かりませんけど、他人の何倍も楽しげに語ります。
顔や体つきに似合わない声や話し方の持ち主も多いですけど、オレはそのギャップを楽しみます。
オレは随分前に彼らとは歩む道を分かちましたけど、完璧を求める視聴者サイドに立つ気はないので、友達として仲間としてその個性を愛しています。
同一ブランドで身を固める種類の人に、その個性を理解することは難しいかもしれません。
オレは一ヶ所でも歪みがあってこそ、他の部分により大きな魅力が感じられると思うのです。
オレは傷や歪みを誇ります。
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