フォトゼロ

カラダの不調はそのままに。
瞬間最大風速は今まで以上に。
シンプルに、気まぐれに、ええかっこしいで。

日本色の冬。
団子とお茶。
硝子に映る灯り。

紅と白。
日常と非日常の境。
ケの日の乾杯にはせめて葡萄酒を。

長く眠らないのは
そのまま起きないのが怖いから
まだ仄暗い場所に沈みたくないから

肌を刺す風。
耳につく雑踏。
ノエルの匂い。

影絵の中。
9つ目の扉。
目に映るのはごく一部。

午前零時。
目を閉じて耳を澄ます。
待っているのはファザークリスマスの足音。

肌を刺す風。
異国で見たのと似た灯り。
かつての悪童たちに乾杯を。

遠くで聴こえる讃美歌。
紡いだのは彼の人の記憶。
いつの日にかまた乾杯を。

窓の外。
冬の色。
耳に残るあの頃の歌。

いつかのノエル。
蒼い灯を見たのは異国の街。
きっと彼らはまだあの丘の上。

温かいミルクティー。
傍らにはチーズケーキ。
流れているのは古いジャズ。

ショウウインドウの子供たち。
気かつけばキャロル。
ファザークリスマスの気配。

オリエンタル旅館。
ガラムの香り。
いつかの冬の音。

自分の手足で足掻く。
生かされるのではなく生きる。
死を感じれば、命を削る意味を知る。