フォトゼロ

周囲の雑音。
スタッフの気遣い。
充足の仕事場所。

色眼鏡。
格子窓。
部分的にだけ映る顔。

No gains, No pains.
眠れない夜には火酒と琴酒を半分ずつ。
喉を焼く感触をいつかの乾杯に重ねて。

豆の木。
雲の上。
ワープゾーン。

いつもの席で。
いつもの彼と。
いつもの温度で。

夜の匂い。
曲がり角。
ギュッとする手。

水溜まりに写る緑の看板。
ジンライムみたいな月。
口許には84mm。

紫煙。
火酒。
夜の華。

深夜の音色を聴く。
薄暗い灯りの下で。
いつか見た夢の続き。

踏み込みそうになった足を止めて。
ちょっと一息ついてクールダウン。
緩急つけてこその瞬間最大速度。

キツい冗談と笑い声。
温度の変わらない仲間のいた場所。
乾杯はいつものジャックター。

古いロック。
他愛のない会話。
15年変わらない温度。

受け入れて昇華して。
大事なのは忘れないこと。
ただ紡ぐこと。

白む空、動き出す街。
自分を取り戻すきっかけは簡単なもの。
美味いお茶と辛辣な冗談があればそれでいい。

ちょっとだけのんびりと。
いつもより静かな街で。