冷珈琲

夏の清涼剤。
ミルクもシュガーも要らない。
足すのは氷の鳴る音だけ。

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絡まる蔦

絡まる蔦

北風の待ち人。
冷ややかな腕を受け入れる老いた双腕。

平等

桜木町の珍景

オレの言う平等は「みんな同じように」ではありません。
責任や過程・結果に応じた見返りや反動は当然格差が付いてしかるべきで、それを踏まえた上で等しく接することが平等だと考えています。

ビジネスの場においては、上長にも部下にも手厳しく、クライアントや協力者においても手厳しいことを吐きます。
対価に見合う仕事をしろという前提に基づいて。

対人関係においては、仲間意識が強ければ強いほどに言葉もより強くなりますし、深くもなります。
だから、毒づかれたことのない相手よりも毒づいた相手、あるいはオレに対して酷いことを言う相手の方が、よりオレの本質に近しい相手だと言えます。

みんなで仲良くなんて出来るはずもない。
でも、それぞれの分野でそれぞれの責務をこなして、それぞれに結果を出せればきっとそれは平等に益や損をもたらすはずで…。

そこに価値を見出せない相手とはなかなか一緒には居られません。

枯れ尾花

足元の花

生をつないだものしか紡ぐことは出来ません。
だから、生き残った者は紡ぐ義務があります。
まぁ、死んだ人間は笑ったりしてはくれませんが。

それを押し付けるような真似はしませんし、何よりそれが唯一無二の真実なんて思ってはいません。

でも、オレが幼い頃からそれを続けてきたのは、そうすることで自分の救済が得られることを信じているから…。
いえ、生き残っていることに感じる罪悪感を何とかして掻き消したいと望んでいるからかもしれません。

長い間そういうことが発生しやすい環境にいたせいで、背負ってるものが周りよりも少しだけ多くて、その分だけオレの影には多くの色がついています。
生活感のなさも、ふっといなくなりそうな危うさがあるのも、背負い続けてきたものが、ほんの少しばかり多いからなんだろうと思ってます。

そう、ほんの少しだけです。
だから、きっと似たような環境になくたって、50年も人間を続けてれば誰でも同じようなレイヤーでオレを見てくれると思います。

ね、オレの正体が見えたでしょ?
碌なもんじゃないうえに、大したもんでもない。

ただちょっとばかりええかっこしいだから、早いうちから色々と背負い込んでるだけ。
ただそれだけです。

北風の吹く夜に

グラスたち

リスタートの夜はいつだって寒い。
だから、集まった仲間の言葉が温かい。
そういうもんなんだよね、きっと。

乾杯。

雨の夜

黒珈琲

相談に乗ったカフェのテーブルで、ふと思い出した言葉。

「尊敬できない相手とは人間関係は築けない。そうじゃね?」

ああ、そうだった。
どんな関係であれ、敬える部分のない相手とは向かい合えない。
対等な部分やお互いに対等以上の部分が1つ以上存在しない相手とは。

少なくともオレはそういう種類の人間だった。

雨の夜に思い出したのは暗示的なもんかな…。

個々

電柱のシール

異常だと言われても、人を「個」としか見れないのです。

オトコだからとか、オンナだからとか、年上・年下だからとか、上長・部下だからとか、…。
いつの頃からか、そういうものはどうでも良くなってしまっているのです。

好きか嫌いか、大事だと思えるか否か、ぶつかってでも一緒にいたいかどうか…。
判断基準がガキのそれというのは考え物ですが、そういうのが気に入っていたりもします。
自分にメリットがあるかないか、それぐらいは判断しても良さそうなものですが、そこに価値を見出せないのも事実です。

やっぱり異常なんでしょうかね。
「らしさ」といえば「らしさ」かもしれませんが。

壁画の道

壁画の道

昔から鷹の目に似たものを使うのは得意。
どこにいけばいいのか、どこにいるのが相手にとってイチバン痛いのかを判断するために。

それは間違っても自分を客観視できるのとは違う。
勘違いしちゃいけない。

橙色の空

橙色の空

切ないほどにオレンジ。
空気は薄桃色に染まってます。

一致しない賢さ

夕凪と波

bright≠clever

やはり、そういうことなんだと思います。
誤解を恐れずに言えば、不等号が入る式すら浮かびますな。
聡明な賢さを持つ相手は扱いやすく、望みに近しい形に優等生な動きをしてくれますが、狡賢さを持つ相手はまったくもって想定しなかったような、実に喰えない動きをしてくれます。
自分が優等生であり得なかったことを感謝に近い気持ちで受け入れるのは、そういうものをゾクリと感じるような状況に陥った時です。
その当事者であろうとなかろうと。

愚鈍さの親戚のようなオレの異質な種類の賢さは周囲の期待すら裏切って、自分の欲するものを不思議と連れてきてくれるようです。
望むべきものが一般と異なるからなのかどうかは知りませんが、オレが欲するままに事態は進むようで…。
嬉しいやら悲しいやら。

5を捨て10を取るのではなく、手元の5を失ってもどこかから100を引っ張ってくる覚悟がなきゃ、やっぱりいけない世界もあるわけです。

heavenly kiss

夕闇の支柱

誰かの傷や不安を背負う
そうすることで自身の救済も得られることは知っている
これまでもそうやって生きてきた
かつてオレの負の感情を背負ってくれた人たちもいる

だから、当然のことだと思ってはいる
息を吸って吐くのと変わらないくらいに

それでも、誰かの負の感情はオレを相応の深さと強さで傷つけていって…
決して見返りを求めたわけでもないはずなのにね…

真意の伝わらない事実は確実に苦しみを伴ってやってきて
刺々しい苦しみは自分の居場所を失う恐怖に変わって心の中に穴を穿つ

今、立ち止まって誰かの胸に顔を埋めてしまいたい
そんな弱さに甘えてみたくもなる
でも、それがなかなか上手く出来ない自分がいて…

いつも自分を優先できなかった貴女に似てしまったのかもしれない
貴女の傷は背負えなかったけれど、貴女のように生きてみたいとまだ思ってる

まだ思ってる

格子の向こう

格子の向こう

幾重にも連なる障壁。
見えていても近づけない距離。

鉄の象

鉄の象

佇む重機。
幼い頃に父に聞いた話を思い出す。

職人に感じるのは父性。

紅鴉

紅鴉

冬の散歩道。
漆黒の鳥も紅く染まる瞬間。

しじま

しじま

ただいまとおかえりと。
引いては返す波の言葉。

素の出せる街

戦略と戦術は違うようで導く結果は変わりません。
戦略的な勝敗は戦術でひっくり返すことが困難な状況を生みます。
戦場についた瞬間に雌雄が決していたなんてことは往々にしてあるものです。

久々に素で真面目に語ってみて、そんな当たり前で大切なことを思い出しました。
やっぱり「素」でやれる場所って楽ですね。

今日の相手とは、これからも素で向かい合いたいと思いました。
少なくともオレが膝を折るまでは。