痛み

ツボ師に誰でも痛いはずのツボを押されて、腰が楽になったというようなリアクションを返すと「貴方は痛みを感じずに済む方法、あるいは違う感覚として受け入れる方法を知っていますね」と告げられた。
「そうですか?」と半笑いで返したけど、心の底を見透かされたような気分になった。
痛みを意に介さずに済む方法をたしかにオレは知っている。
体を襲う痛みは他の部分に意識を持っていくことで、ある程度までなら簡単に無視できる。
心に突き刺さる痛みは、痛む部分を隔離して閉ざしてしまうことで、いつしかその存在を忘れることができる。
何の解決にもならない方法だが、大きな痛みを隠して一歩先へと足を進めるのには役に立つ。
痛みがひくのを待っているだけというわけにはいかない時、その痛みがひくのに長期間かかると容易に判断できる時、オレは痛みを遠ざける方法を選ぶ。
痛みを受け入れないことで何らかの弊害を伴うことは想像に難くないが、それでもそうしなきゃいけない時は確実にある。

***

体調は回復、そしてアルコール解禁。
で、先週から少しは飲んでいたわけですが。
ビール1缶で気持ちよくなるという安上がりっぷりを発揮しています。
食欲と酒の強さがどこまで戻るのか、今後に期待ってトコです。
10月とか11月にオフ企画したら来る方いらっしゃいますか?
久々に酒弱いキャラのオレが見られるかもしれません。

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white

サクラ

国替えの日。
そこから十数年。
ボクはまだ此処に居る。

blue

蒼い屋根

春の夜。
落下する蒼。
満ちてくる静寂。

梅の香り

春の匂い。
冷たい風。
夕闇の温度。

葡萄酒の日

白葡萄酒

グラスの音。
いつもの音楽。
自分を取り戻す時間。

夕焼けの川

夕焼けの川

冷えた風。
夕闇の少し前。
夜はすぐ其処に。

#8

八重桜

間違えないように
焦らないように
あっという間に過去になる

toast

火酒

乾杯の温度。
10年分の遠回り。
グラスの中で鳴る氷。

a standard

チーズケーキと紅茶

定番。
年を経て研ぎ澄まされる。
懐古であり最新であるもの。

noise

雑音

浮き沈み。
雑念。
不調和の先の融和。

torch

蝋燭

「当たり前を当たり前に
 努力ってそういうもの」
そう言って、彼は笑った。 Details »

only lonely

鏡の中

鏡に弾かれる
刹那
独りだと知る

crossroad

交差点

Where is here.
Have I lost my way?
Time is over. Details »

day tripper

シーリングファン

たまに旅に出たくなる。
出来れば干渉されない場所に。
のんびりと、のんびりと。 Details »

bury

星

稀に記憶力の良さに驚かれる。
不足するがゆえの副産物かも知れない。
でも、そうではないと思ってる。 Details »

wall

バックヤード

5本目のボトルが壁に加わった。
グラスを重ねても酔いはまだこない。
真冬らしい寒さのせいだろうか。 Details »