脳が冷える

悪寒が走るというのとは違うし、覚醒していくというのも違う。
頭が冴えるに近いものではあるけど、そこまでシャープな感覚ではなくて、ホントに脳みそが冷えている感じ。
アイツはキレるけど怖いとか、そう言われてきた10代の頃にはよく感じた感覚。
ココには居場所がないなという漠然とした違和感と、自ら居場所を放棄しようと決意させるだけの不安。
その双方が相まって、妙に冷静に心を落ち着かせてくれる。
足場を瓦解させるような感覚のはずなのに、不思議と心を鎮めることができる。
周囲の喧騒を耳にとめることもなくただのんびりとバーでグラスを傾けるとき、自分が現状から抜け出そうとしていることを実感する。
脳は冷えているけど、まだ体は冷えきっちゃいない。
動き出すのは今だ、と心の中で誰かが告げている。

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white

サクラ

国替えの日。
そこから十数年。
ボクはまだ此処に居る。

blue

蒼い屋根

春の夜。
落下する蒼。
満ちてくる静寂。

梅の香り

春の匂い。
冷たい風。
夕闇の温度。

葡萄酒の日

白葡萄酒

グラスの音。
いつもの音楽。
自分を取り戻す時間。

夕焼けの川

夕焼けの川

冷えた風。
夕闇の少し前。
夜はすぐ其処に。

#8

八重桜

間違えないように
焦らないように
あっという間に過去になる

toast

火酒

乾杯の温度。
10年分の遠回り。
グラスの中で鳴る氷。

a standard

チーズケーキと紅茶

定番。
年を経て研ぎ澄まされる。
懐古であり最新であるもの。

noise

雑音

浮き沈み。
雑念。
不調和の先の融和。

torch

蝋燭

「当たり前を当たり前に
 努力ってそういうもの」
そう言って、彼は笑った。 Details »

only lonely

鏡の中

鏡に弾かれる
刹那
独りだと知る

crossroad

交差点

Where is here.
Have I lost my way?
Time is over. Details »

day tripper

シーリングファン

たまに旅に出たくなる。
出来れば干渉されない場所に。
のんびりと、のんびりと。 Details »

bury

星

稀に記憶力の良さに驚かれる。
不足するがゆえの副産物かも知れない。
でも、そうではないと思ってる。 Details »

wall

バックヤード

5本目のボトルが壁に加わった。
グラスを重ねても酔いはまだこない。
真冬らしい寒さのせいだろうか。 Details »