被害と加害

お互いに感じるものがあります。
被害者への謝罪の念、加害者への憎悪の念、やり遂げた充足感、やってしまった後悔、やられた憤怒、やり返そうとする復讐心…。
それらを知らない者よりは知っている者の方が、その言葉や行動により重みを増すものです。
そして、知っている者は知らない者よりも、より強く呪縛に捕らわれやすくなるものです。
視点を増やしたり、視界を広げるには、被害も加害も役に立つといえるのかもしれません。
ただ、それは非常に強い痛みと大きな傷を伴うものだということを忘れてはいけないと思います。
言うなれば開かない目を開くために、まぶたを引きちぎるようなものだということを忘れてはいけないと思います。
様々な面で被害者と加害者を経験して視界は広がりましたけど、それに伴って負うことになった傷は得たものよりも少しばかり大きかったように思うのです。
見なくて済むこと、感じなくて済むもの、そういったものは確実に存在すると思うのです。

コメントはまだありません »

コメントを残す

タンドールの隣りから

タンドールの隣りから

異国の麦酒。
昼下がりの香辛料。
15年分の遠回りを。

藁の上の箱

藁の上の箱

不思議の箱。
隠されている何か。
茸、星、それとも不思議な花?

spiral

螺旋

螺旋。
遠心力。
巻き込みの力。

イロトリドリ

イロトリドリ

溢れる色。
流れる時間。
紡ぐのは記憶。

Secret Window

秘密の窓

秘密の窓。
部屋に広がる宇宙。
見てはいけない部屋。

碧珠

碧色

法皇の緑。
糸の結界。
幼い日のヒーロー。

月の舟

月の舟。
降りてくる空。
風の抜ける夜。

milkyway

milkyway

幼い日を思い出す。
揺れて眠れない寝台車。
子守唄は線路の鳴る音。

夜中の交差点

夜中の交差点

深夜の散歩道。
傍らには尻尾の生えた友達。
「月はどっちに出ている?」

川面

川面

川沿いの道。
風の抜ける温度。
夏の終わり。

蝉時雨

鉄塔

鉄塔。
風鈴。
夏の終わり。

イツモノ

いつものカウンター

いつもの会話。
いつもの温度。
いつものカウンター。

冷珈琲

冷珈琲

夏の清涼剤。
ミルクもシュガーも要らない。
足すのは氷の鳴る音だけ。

孤高

孤高

夜の主。
孤高の視線。
気高くしなやかに。

境界

境界

夜の音。
隔てる塀。
幼い頃は塀の向こう。