花束

久しぶりに花を手にした。
決して大きなものではないけど、新しい旅立ちを彩るのには身軽な方が相応しい。
なぜだか彼には黄色をベースにした花束を贈りたくなった。
花言葉でも知っていれば気の利いた花のチョイスも出来るんだろうけど、そんな洒落たものは知らないので、彼から受ける明るいイメージだけで黄色い花束を選んでいた。
選んだというよりは、気づけば手にしていたと表現する方が近かったかもしれない。
花束を携えてバーへ向かう道すがら、カラオケ帰りと思しき女の子たちとすれ違う。
最近じゃ花束を抱えるオトコは珍しいのか、突き刺さるような視線を感じる。
「カッコつけすぎって感じがするけど、なんかいいよね、花束って」
耳に飛び込んできた言葉が妙に心地良かった。
冷たい風を背中に受け、バーに向かう足を少し速めた。

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タンドールの隣りから

タンドールの隣りから

異国の麦酒。
昼下がりの香辛料。
15年分の遠回りを。

藁の上の箱

藁の上の箱

不思議の箱。
隠されている何か。
茸、星、それとも不思議な花?

spiral

螺旋

螺旋。
遠心力。
巻き込みの力。

イロトリドリ

イロトリドリ

溢れる色。
流れる時間。
紡ぐのは記憶。

Secret Window

秘密の窓

秘密の窓。
部屋に広がる宇宙。
見てはいけない部屋。

碧珠

碧色

法皇の緑。
糸の結界。
幼い日のヒーロー。

月の舟

月の舟。
降りてくる空。
風の抜ける夜。

milkyway

milkyway

幼い日を思い出す。
揺れて眠れない寝台車。
子守唄は線路の鳴る音。

夜中の交差点

夜中の交差点

深夜の散歩道。
傍らには尻尾の生えた友達。
「月はどっちに出ている?」

川面

川面

川沿いの道。
風の抜ける温度。
夏の終わり。

蝉時雨

鉄塔

鉄塔。
風鈴。
夏の終わり。

イツモノ

いつものカウンター

いつもの会話。
いつもの温度。
いつものカウンター。

冷珈琲

冷珈琲

夏の清涼剤。
ミルクもシュガーも要らない。
足すのは氷の鳴る音だけ。

孤高

孤高

夜の主。
孤高の視線。
気高くしなやかに。

境界

境界

夜の音。
隔てる塀。
幼い頃は塀の向こう。